ガビオタスの友基金

ガビオタス出張報告

2006年10月28日
ZERI ジャパン理事 松本 吉彦

2006年10月コロンビア共和国のガビオタス2次計画予定地、ガビオタス入植地などを、グンター・パウリ氏、EUの議員、ローマクラブのメンバーらと同行して視察した際の報告をする。天候とお国柄から、当初の予定とは大分異なるものとなった。

第2期ガビオタス計画予定対象地域(マランドア 地方)の視察

コロンビア空軍が「第2期ガビオタス計画に全面的に協力する」と表明しており、今回の視察団の移動、警備などを取り仕切った。出発前に誘拐・テロに対する厳重注意を受け、武装した護衛がつくなど物々しい雰囲気だったが、計画予定地では麻薬撲滅作戦も進行中、コカイン・マフィアと緊張関係を考えると納得。空軍基地で長時間待たされるなど予定も大幅に変わった。

武装した護衛つきで、まずはトラック、その後ボートで熱帯雨林に囲まれた“リオ・モコ”を移動、最後は機銃掃射附きのヘリコプターで上空から視察。マランドア地方はサバンナだが、かれんな花も咲き、豊かな植生。大河に沿って熱帯雨林が生い茂る。

第二期ガビオタス計画では森林再生 (Reforestation) という言葉が使われており、「人間が伐採してしまった熱帯雨林を再生する」ものと私は思い込んでいた。しかし、このサバンナは数千年前、前氷河期の終了に伴う気候変動で、熱帯雨林がサバンナになったわけで、まさにこれは自然の摂理そのものである。 日本で森林再生といえば人間が伐採してしまって禿げ山になったところの森を再生させることを意味するので、森林再生ではなく、「サバンナの開墾」あるいは「サバンナへの植林」としたほうが正確であろう。

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ガビオタス入植地(実証実験地)の視察

空軍の飛行機(プロペラ機)で草原に到着したが、スコールが来ると離陸できなくなるので約5時間の滞在となった。入植地のコミュニティーセンターで歓迎会、飲料水工場などを見学。

短時間の滞在で暮しとかは全く知ることができなかったが、入植者の方々の表情や、住居地域の雰囲気などから、教科書で読んだことのある武者小路実篤の「新しき村」のイメージが始終、浮ぶ。

信仰はカトリックか。住居の壁にもユーモア溢れる絵画、アコースティック音楽、農業中心、など。一年中温暖な気候、森に囲まれた住居、乗用車無し、自転車、酒類無し、インターネットも無し、入植地全体が子供達の学校… パウロ・ルガーリ自身、何遍もユートピアということばを使う。私もそんな感じをもった。

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マニサレス市におけるZERI 関連プロジェクトの状況

ZERI 農園 には、コーヒー関連の廃棄物(薄皮、出がらし)を混ぜてビニル袋に入れ、キノコの菌を植えて菌床を製造する。21 日間後、街中のきのこ栽培所に出荷され、そこで収穫、出荷される。スラムの中のコミュニティーセンタにもきのこ栽培所があり、現金収入の手段となり、地区の女性の自立支援となっている。

視察前はこのコーヒーを巡る「ZERIループ」がグローバル経済に組み入れられ、富、栄養分(=肥料)、ミネラル分などが大陸間の移動に伴い「偏在」することを懸念していたが、ローカル・コミュニティー中心に運営され、しかもスラム街の社会運動との相乗効果を狙ったものとわかり、すばらしいと感じた。

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ボゴタ市、ガビオタス研究センターの視察

ガビオタス研究センターはボゴタ市にある小規模な研究所。通常ガビオタスと呼ばれるのこの研究センターの実証実験場である。

所長のパウロ・ルガーリは今回の視察に同行したが、彼の今の興味の中心は、バイオ・ディーゼルと、入植地との物資の輸送のための「無人・無線操縦の飛行船」で、大型の模型ができつつある。

彼からは、ZERIジャパンとZERIエデュケーション・ジャパンにあてて「ガビオタスの名において、私たちの創造に向けた支援に感謝します。パウロ・ルガーリ」というメッセージをいただいた。

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