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ゼリ・ジャパン第8期にあたり 理事長より(2009.08)


                         ご挨拶            ゼリ・ジャパン理事長
                                              更家 悠介
今地球の人口は、65億人になりました。2050年には100億人になるという予想もあります。そして先進国のみならず、中国、インド、ロシア、ブラジルなど新興国がめざましい発展を遂げました。加えて多くの発展途上国がそれらを範にして経済発展を目指し、いまや、石油、ガス、石炭が大量に消費されています。21世紀になり、膨大な量の二酸化炭素が空気中に放出され、地球温暖化が加速化し、海面の上昇、大雨、旱魃、火災など多くの気候問題が発生しています。いわゆるテッピングポイントとは、大規模気候災害の発生に対し、後戻りのきかない象徴的な事象のことですが、北極の氷の消滅などが予想より早く現実に起こり始めており、今後の問題発生に大きな懸念を投げかけています。

今、様々なシミュレーションの中で、仮に空気中の二酸化炭素の限界濃度を、450ppm(2℃温暖化の気候変動のシュミレーション)や550ppm(3-5℃温暖化)と予想し、これらを防ぐため、国連、世界各国、が二酸化炭素削減目標の合意に向け、全地球上でのコンセンサスをつくろうとしています。しかし、各国の利害が衝突し、なかなか合意は得られそうになく、取り返すことのできない危機が進行しています。いまわれわれは、地球市民として、この合意をまつまでもなく、それぞれの企業活動や社会活動を見直し、低炭素社会の実現に向けて、社会やライフスタイルの見直しを早急に進めなくてはなりません。

また同じく人類の節度のない経済開発により、数多くの「ものいわぬ生物たち」が、知らぬ間にこの地球上から数多く消え去っています。近年の種の消滅スピードは地球の数十億年の歴史の中でも、かつて起こったことのない早さであるといわれており、生物多様性の維持・保全についても、われわれはかつてない格段の注意を払う時代を迎えていることも強調したいと思います。

ジェームズラブロック博士はその著書、「GAIA; A New Look at Life on Earth」で、多くの生物が棲息しているこの地球の環境は、生物と無生物の相互作用によって、永年かかってつくりあげてきたものであり、あたかも地球そのものが生物と同じように、定常状態を保ち、生きているのではないかと提起しています。生命体としての地球は、宇宙の稀有なでき事であり、この星が生物にとって、数十億年もの間、適切で持続可能な場所になっている由縁であり、われわれはこれを正しい形で子孫と後の時代に伝えたいと思います。

ZERIでは、これらの緊急の問題点に対し、新しいコンセプトを紹介し、問題解決への行動を興し、そしてイノベーションを事業化し、解決をはかりたいと思います。ZERIの原則は「自然に習え」です。自然の中では、廃棄物は無く、廃棄物はすみやかに次の生物に利用され、全体としてエコロジーが保たれ、すばらしい調和が維持され、持続可能な世界がつくられています。この自然や生物に習う習い方はいろいろ考えられます。デザインや形態、機能や生態プロセス、酵素や生物活用による低温科学反応、産業連関によるエミッションの最小化、など生物に習った豊富なアイデアが、これからはイノベーションとして実践され、変化が生まれることを確信しています。ZERIは、二酸化炭素の削減、エネルギー活用の高度化、生物多様性の維持、生物に習うイノベーションの創出などを目指し、社会に情報提供をおこなうとともに、研究開発活動や広報活動を続けたいと思います。

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