レース・フォー・ウォーターとは

スイスの環境保護団体「レース・フォー・ウォーター財団」は、世界の海を漂うプラスチックごみによる海洋汚染の実態調査を行っています。海洋汚染対策としては大規模な海洋清掃が一般的ですが、同団体は「非現実的だ」と指摘し、プラスチックごみのエネルギー化を目指しています。

彼らは太陽光-水素-カイトを混合動力源とする船で2017-2021年の5年間の大航海を行い、寄港地で海洋保全の啓発活動を行っています。ゼリ・ジャパンでは彼らの活動趣旨に賛同し、船が日本に滞在する2020年の彼らの活動を支援いたします。

 

レース・フォー・ウォーター公式サイト
https://www.raceforwater.org/ja/

 
 

<レース・フォー・ウォーターについて>

2010年、スイスの起業家マルコ・シメオーニ氏は、ローザンヌに本拠を置く「レース・フォー・ウォーター財団」を創設し、起業家精神のすべてを海洋に投入しました。海に熱心な彼は、海洋のプラスチック汚染を世界で初めて本格的に調査するために、2015年に科学環境探索プロジェクト「レース・フォー・ウォーター・オデッセイ」の立ち上げを決定しました。

全ての廃プラスチックを海から回収するというアイデアは、幻想でしかありません。マイクロプラスチックのスープは海の中へと流れ込み、海洋循環に沿って流れていきます。「解決策は海ではなく陸にあることが分かった。プラスチック廃棄物が海洋に到達するのを防ぐことが極めて重要だ」とマルコ・シメオーニ氏は説明します。

2017年4月9日、レース・フォー・ウォーター財団は、地球規模の真の環境災害であるプラスチック汚染から海洋を保全する解決策を提供するために、5年間で世界を巡る大航海へと出発しました。

「2015年のこの発見を踏まえ、我々は海洋プラスチック汚染という問題の規模に無力であると感じた。太陽光-水素-カイトを混合動力源とする船で2017-2021年の大航海を行い、革新的な技術によって海洋保全の持続可能な解決策が実現できることを証明したい」とレース・フォー・ウォーター財団のマルコ・シメオーニ氏は話します。

“ビジョン”

レース・フォー・ウォーター財団は、水と海の保全に特に力を注いでいます。今日、海はプラスチック汚染の脅威に直面しており、生命に欠かせないこの資源である海を我々は守られなければなりません。

“ミッション”

プラスチック廃棄物に付加価値を与え、それらの回収を促進する社会的モデルやビジネスモデルを開発することにより、プラスチック廃棄物が水路や海洋に流入することを防止します。

“プログラム”

2010年の創設以来、レース・フォー・ウォーター財団は、その行動の効果を最大化するために、LEARN(研究) – SHARE(共有) – ACT(行動)プログラムを策定しました。

LEARN(研究)

プラスチック汚染の影響を理解するために、科学界の力を結集する。
プラスチックによる水質汚濁に関する科学的知見の向上に寄与する。

SHARE(共有)

意思決定者に注意を促し、一般市民の意識を高め、若い世代を教育する。
水を守ることの大切さを巡って集まり合う。
海洋のプラスチック汚染についての情報を共有する。

ACT(行動)

廃棄物が海洋環境に入る前に行動を起こす。 環境・社会に持続可能な影響を与える解決策を推進・実施する。