ZERI JAPANは、2025年大阪・関西万博において、ブルーオーシャン・ドームの出展を通じ、海洋環境の未来について広く発信してまいりました。万博開催期間中にみなさまからいただきましたご理解・ご支援に、あらためて感謝申し上げます。
さて、2019年のG20大阪サミットにおいて宣言された「大阪ブルーオーシャンビジョン」は、現在も私たちの活動の根幹をなす理念です。ブルーオーシャンをめぐる課題を研究・理解し、世界の人々とともに持続可能な海の活用を模索・普及していくことは、引き続きZERI JAPANの重要な使命であります。年々深刻さを増すプラスチック海洋汚染、生物資源の減少、海水温の上昇、酸性化など、母なる海が直面する危機について、社会全体で共有し行動につなげる取り組みを続けてまいります。
またZERI JAPANは、2022年9月に締結した長崎県対馬市との連携協定のもと、漂着ごみの回収・処理、再資源化、エネルギー化など、島の循環型社会の実現に向けた実証実験を推進しています。この取り組みが、将来的に太平洋島嶼国など島国に展開可能な「アイランドモデル」として発展することを目指し、関係機関との連携をさらに深めてまいります。
海洋の二酸化炭素吸収(ブルーカーボン)の観点では、千葉県南房総市において、日本製鉄様とともに環境学習を行い、地元NPO法人、自治体、漁業関係者とともに大型海藻(アラメ・カジメ)の育成実証を継続しております。海藻の活用についての研究開発も引き続き強化してまいります。
さらに、気候変動ネットワークやティッピングポイント研究会への協力を通じ、温室効果ガス排出抑制や地球温暖化への対応に関する啓発活動を継続し、社会的理解の促進に努めてまいります。
ブルーオーシャンプロジェクトにつきましては、NPO法人ブルーオーシャン・イニシアチブや日経ブルーオーシャンフォーラムと連携しながら、SDGs終了年の2030年に向けて各種プロジェクトを着実に推進してまいります。
ZERI JAPANの会員・関係者のみなさまには、今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
