日頃から、ZERI関係各位や会員には、平素よりZERI Japanの活動にご理解とご支援をいただき、まことに有難うございます。さて昨年12月に中国で発生した新型コロナウイルス・COVID-19は、またたく間に世界を席巻し、世界の様相を変えました。

 いままで、アメリカが主導するグローバル主義、つまり、お金と人・モノ・情報の自由な移動で経済を活性化させる、グローバル資本主義が世界の経済を引っ張ってきました。1989年のベルリンの壁崩壊後、このシステムを上手に活用してきた中国の経済伸長は著しく、更に毎年10%を超える軍事予算の伸びで(2019年度は約18兆円、アメリカは79兆円、日本は5.3兆円)と毎年軍事力に国家予算の多くを費やす中で、今やアメリカと覇権を争うまでになりました。そして、アメリカと中国を震源にして、世界各国に自国中心の国家主義が台頭し、EUでもブレグジットが起こり、いまこのコロナを契機に、世界の多くの国々で自国主義的な政策が幅を利かし、グローバルな協調は後回しになりつつあります。

 アメリカ主導のグローバル経済は、その中核である株式市場やその他の資本市場の運用によって、「金が金を産む」という原理がまかり通り、世界に貧富の格差を大きく産み、また様々な矛盾を産んできました。金に色はつかないと言いますが、”return of investment“(資本が産む利潤を最大限にする)を最重視する経済システムは、効率は良いものの、金持ちがより多くの金を集め、地球環境悪化や温暖化問題、貧富の格差解消は後回しになりました。しかし、いまやコロナを契機に、閉じ込められていた歪みのマグマが噴出してきました。地球温暖化の対応が進まない、生物の種が恐るべきスピードで減少している、プラスチックの海洋汚染が大規模に短時間で発生しているなどの、グローバルな問題の解決には、新しい経済の原理とグローバルな協調が必要です。ZERI Japanでは、SDGs「だれ一人とり残さない」的な対応をベースに、これらの問題に積極的に取り組みます。

 残念ながら、本年2020年3月から予定していた、R4Wの船による、「プラスチック海洋汚染防止」、全国の港をめぐり、交流や問題解決を深めるキャンペーンは、COVID-19で、延期になりました。2020年後半には対応させていただく予定です。

 このように、2020年は、世界の新しい経済や社会体制見直しの分岐点になることと思います。注意して社会の動きを見守りながら、皆様と共に活動したいと思います。2020-21年度も何卒よろしくお願い申し上げます。

ゼリ・ジャパン理事長
更家 悠介