プラスチックという人間社会に不可欠の物質が引き起こす海洋汚染は、生命の連鎖に負の影響を及ぼす人新世の象徴的な事件である。

宇宙や、生命も、果てしない生の連鎖を生み出す海洋も、最先端の化学を持ってしてもいまだ解明され得ない神秘である。

プラスチックゴミは確実にその神秘の隙間を侵し続けている。

果てしなく続いていく地球の歴史の中ではこうした汚染も、ホモサピエンスが繁栄し、そして終焉を迎えていく、ほんのひとときの出来事に過ぎないのかも知れないが。

果たして人類は、この危機を乗り越えていくことができるだろうか。

循環 ―水の循環―

「水」という物質のリアリティとその存在の不思議さ、面白さ、美しさを超撥水のメカニズムを用いた、巨大・緻密・清冽なスペクタルとして体験してもらうことで、地球、水、海、環境に対する来館者の意識を劇的に変換していきます。導入部は水の清らかさを表現する装置に触れ、心身を清めるみそぎの空間とします。

海洋 ―海を取り戻す―

きれいな海と地球を取り戻すための「意識変容の装置」をパビリオンのかたちにしました。水の惑星として奇跡的に存在する地球、その美しさ、偉大さ、同時に、それが人類の営みによって大きく損なわれようとしている実態を、「戦慄を覚えるほどの体験」を通して来場者の感覚に訴え、明晰な環境モラルを起動させます。また、これらを実現できる技術を持つ企業や才能と緊密に連携し、映像テクノロジーの最先端を感動とともに示します。

連携 ―人類の叡智―

海洋汚染へ向けて活動している様々な組織やステークホルダーとイベントを通して連携し、次世代に豊かな海洋を残していけるような、教育的なプログラムを実践していきます。