「C4」波力発電機

イギリスのシンクタンク、エンバー(Ember)の報告によると、2024年には世界の電源構成のうち再生可能エネルギーが32%を占めるようになり、今年上半期には石炭による発電量を初めて上回ったとのことです。温室効果ガスの排出を抑えられることはもちろんですが、日本のように石炭・石油を外国に頼っている国にとっては、その場所で電力を生み出せるのは大きな利点のひとつですよね。そんな中、面白いものを見つけました。

釣りで使う「浮き」みたいな形に親近感を覚えますが、そのサイズはクジラ並み。「C4」という、なんだか爆薬のような名前。なかなかインパクトのある波力発電機です。この動画を見ると仕組みがよく分かります。

CorPower Ocean – Wave farms

コーパワー・オーシャン(CorPower Ocean)というスウェーデンの企業が開発したもので、現在、ポルトガル北部の都市ヴィアナ・ド・カステロの沖合いで2年ほど前から実証プロジェクトを行っています。

嵐の時に、高さ18メートルの波に揉まれても耐え抜いたそうです。なかなか頑丈ですね。単体で600キロワットの出力がありますが、今後は発電機を並べて10メガワット規模の波力発電所を建設し、2029年ごろにはこの地域の7,500世帯に電力を供給できるようにする計画です。

環境への影響やコスト等の課題もあろうかと思いますが、とにかく見た目がちょっと可愛いのでうまく行ってほしいなと思います。

さて、日本学術会議の主催で海洋生物と気候変動に関するシンポジウムが
開催されるのでご案内します。

名称: 公開シンポジウム「海洋生物と気候変動:現状と課題」
日時: 2025年11月10日(月)13:00~16:00 
会場: オンライン 
主催: 日本学術会議 基礎生物学委員会・統合生物学委員会合同海洋生物学分科会
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

○ 開会挨拶・開催趣旨説明
原田 尚美(日本学術会議連携会員・海洋生物学分科会委員長)

○ 基調講演
「亜寒帯域の温暖化による沿岸漁業への影響」
高木 聖実(国立研究開発法人 水産研究・教育機構 水産資源研究所 水産資源研究センター  社会・生態系システム部沿岸生態系寒流域グループ)

「沿岸域での海洋熱波の発生メカニズムと生物への影響」
美山 透(JAMSTEC)

「サンゴ礁と温暖化・海洋酸性化:複合要因による影響」
栗原 晴子(琉球大学理学部)

○ パネルディスカッション
テーマ:「沿岸域の生態系変化と水産業への影響」
パネリスト:基調講演者

○ 質疑応答

○ 閉会挨拶
安田 仁奈(日本学術会議連携会員・海洋生物学分科会副委員長)

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