当たり前に存在するスゴいヤツ「水」

恋愛でも仕事への取り組みでも、「熱しやすく冷めやすい」のはあまり褒められたものではありません。どちらかと言えば「熱くなりにくいけど冷めにくい」ほうがいいみたいですね。他の物質と比較して特にこの性質が強いのが、自然界に当たり前に存在する「水」で、どうもこの性質が気候変動対策にとても役立つようです。

この性質を利用して省エネに役立てようというのが「帯水層蓄熱システム」です。地下水を多く含む地層「帯水層」の温度は年間を通してあまり変化せず、冬は外気温よりも高く、夏は外気温よりも低くなります。ここに着目して、季節に応じて温かい水・冷たい水を汲み上げて冷暖房に利用しています。オランダでは1990年代から普及し始めていて、2014年ごろには累計3,000件以上の導入実績があるそうです。

そこにもうひとひねり加えたのが、再エネから生まれた余剰電力を使ってさらに冷やした冷水を蓄える「多重蓄熱機能」。自然の地下水と外気温の温度差を利用するだけでなく、再エネの余剰電力を無駄にしないシステムです。

大阪公立大学や三菱重工サーマルシステムズなどが大阪市のアミティ舞洲で実証実験を7月に開始しました。

~再エネの余剰電力を“冷房エネルギー”に~ アミティ舞洲で新システムの実証試験を開始(大阪公立大学、2025年7月1日)

「マップナビおおさか」を見ると、大阪市の「帯水層蓄熱ポテンシャル」を見ることができ、西部と南東部のポテンシャルが高いことが分かります。なかなか興味深いですね。

さて、日本自然保護協会の主催で生物多様性に関するセミナーが開催されるのでご案内します。

名称: 企業向け生物多様性セミナー2025 
    第2回「最新話題満載!世界自然保護会議から読み解く企業と生物多様性」

日時: 2025年11月12日(水)13:00~14:30 
会場: オンライン 
主催: 公益財団法人 日本自然保護協会
参加費: 無料

主な内容:下記HPより抜粋 

「世界自然保護会議とは 企業と生物多様性を読み解く(仮)」
日本自然保護協会 国際担当/ 国際自然保護連合日本委員会 会長 道家 哲平

「企業と地域社会の連携 最新話題(仮)」
日本自然保護協会 企業連携担当 森本 優花

「ネイチャーポジティブ経済の最前線について(仮)」
株式会社JINENN 代表取締役社長 宮本 育昌 氏

質疑応答、セッション

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