世界農業遺産 「清流長良川の鮎」温暖化の影響は

エジプトのピラミッドや日本の姫路城など、ユネスコの「世界遺産」はよく耳にしますよね。旅行先を考えるときに「世界遺産だから行ってみたいな」と思うこともあるのではないでしょうか。

これとは別に、国連食糧農業機関(FAO)が認定する「世界農業遺産」というものがあります。Globally Important Agricultural Heritage Systemsということで略称はGIAHS。日本語の名称だけでは伝わりにくいですが、英語の名称は「世界的に重要な農業遺産システム」ということで、世界に誇れるものですよね。

ポイントは、

・社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業であること。
・それに密接に関わって育まれた文化、陸上景観及び海洋景観、農業生物多様性であること。
・そしてそれらが相互に関連して一体となった、世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域(農林水産業
システム)であること。

となっています。

令和4年7月現在、世界で22カ国67地域が認定されていますが、そのうちの13地域が日本にあります。これは中国の18地域に次ぐ多さです。

他国の興味深いものとして、イランの「カシャーンのカナート灌漑システム」や、スペインの「オリーブ古代樹農業システム”テリトリオ・セニア”」、それからケニアとタンザニアの「マサイの牧畜」なんていうものもあります。

日本の認定地域の一つが長良川で、その名称は「清流長良川の鮎-里川における人と鮎のつながり」です。平成27年に認定されました。

岐阜県里川振興課|清流長良川の鮎 プロモーションビデオ「長良川システム」

この世界農業遺産が、地球温暖化の影響を受けているのではないか。そんなテーマについてのシンポジウムが行われますので、ご案内します。

以下、抜粋です。

名称: 環境研究総合推進費シンポジウム 長良川流域が直面する温暖化にどう適応するか?
    ~生態系の恵みと流域文化・産業を持続可能なものとするには~

日時: 2022年10月29日(土)9:45~12:00
会場: 長良川国際会議場/オンライン 
主催: 岐阜大学高等研究院地域環境変動適応研究センター
参加費: 無料
主な内容:
 世界農業遺産に認定された「清流長良川の鮎」、1300年の伝統を誇る長良川の鵜飼など、長良川が育む生態系の恵みに支えられた多様な流域文化・産業は岐阜の魅力であり、長良川流域に住まう市民のシビックプライドの根幹をなすものです。
 地球温暖化の影響は既に長良川に様々な形で及んでいるのではないだろうか?研究者のそんな疑問から始まった岐阜大学・岐阜県水産研究所・(国研)土木研究所による3年間の共同研究プロジェクトは、長良川に既に及んでいる温暖化の影響を明らかにするとともに、『長良川の生態系がもたらす恵み』につながる多くの皆様との協働によって、この恵みを持続可能なものとしていくために、わたしたちができること・やるべきことを模索してきました。

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