アフリカの世界遺産 気候変動で危機に直面

数年前のことですが、アフリカにある213の自然遺産、71の文化遺産について、気候変動による洪水や浸食の影響評価をしたところ、そのうちの20%にあたる56ヶ所が、1年に1%の確率で起こり得る異常気象に巻き込まれる可能性があるという報告がありました。

”African heritage sites threatened as sea-level rise accelerates”
(海面上昇の加速でアフリカの遺産が脅威にさらされる nature, 2022年2月10日)

CO2排出量が高いままでいくと、2050年にはリスクにさらされる遺産の数は3倍を超え、ほぼ200ヶ所になるそうです。

例えばケニア南東部にある港町ラム(Lamu)。700年以上の歴史がある町で、2001年にユネスコ世界遺産に登録されています。長年の交易などを通じてアラブやペルシアのイスラム文化とアフリカ文化が融合して生まれたスワヒリ文化の伝統様式を体現する東アフリカ最古の町です。気候変動の影響は海面上昇だけでなく、干ばつ、害虫、病気、紛争問題にも及び、農作物の不作、家畜の喪失、水不足、治安の悪化につながっています。

アフリカの国々は社会基盤が強いわけではありませんから、自力で気候変動に対応していくのはなかなか難しそうです。やはり先進国の協力や援助が必要なところですよね。

さて、上智大学の主催で「気候変動とアフリカの世界遺産」というテーマでシンポジウムが開催されるのでご案内します。

名称: 上智大学 アフリカWeeks 2025 シンポジウム「気候変動とアフリカ世界遺産」
日時: 2025年5月15日(木)19:00~21:00 
会場: 上智大学/オンライン 
主催: 上智大学
参加費: 無料

主な内容:下記HPより抜粋 

気候変動の影響を受け、深刻な危機に瀕するアフリカ世界遺産の現状を知り、私たちの自然や文化との向き合い方について考えます。

詳しくはこちらをご覧ください。(5番目のイベントです)