水素トラック 人にやさしい

紹介動画を見ていたら、燃料の脱炭素以外のメリットに今更ながら気付かされました。日野自動車が10月24日から発売を始める水素トラック「日野プロフィア Z FCV」です。燃料電池の大型トラック量産モデルの市販は国内初となります。

HINO Japan:日野プロフィア Z FCV(燃料電池大型トラック)|紹介動画
(2023年12月4日)

この中でも挙げられていますが、「車外騒音が小さい」ことは結構大きなメリットだよな、改めて気がつきました。幹線道路では大型トラックのエンジン音を耳にするのが当たり前になりすぎていて想像が働かなかったのですが、「水素トラックが大半を占めるようになって、大きなエンジン音がなくなっていったら…」と想像してみたら、「おー、確かに、これは結構大きな違いだぞ」と思いました。

そして「車内が静か」「加減速がスムーズ」「振動が少ない」ことは、運転者にかかる負担をかなり軽減させる効果がありそうです。エンジンから常に伝わってくる細かい振動や、ギアチェンジによる揺れを体に受けながら長時間運転するのに比べたら、ずっと楽だろうなあと見て分かります。環境にやさしいだけでなく利用者にとってもやさしい車ということですね。

9月17日に公表されたプレスリリースによると航続距離は650kmで、水素の充填時間は15分から30分程度。いいですね。ただ、価格はディーゼルトラックの数倍するそうで導入コストは高額。水素スタンドはまだ全国で150カ所程度しかありません。まだまだ前途は険しそうですが、一歩一歩着実に普及が進んでいくことを期待します。

さて、NEDOの主催で海外実証事業に関するセミナーが開催されるのでご案内します。海外で進められている事業の最新の動向に焦点が当てられています。

名称: 第6回「NEDO海外実証オンラインセミナー」のご案内
日時: 2025年10月15日(水)14:00~16:00 
会場: オンライン 
主催: 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
参加費: 無料 
主な内容:下記HPより抜粋 

開会挨拶(NEDO)
【第1部 我が国のエネルギー政策動向・NEDO海外実証事業 制度紹介】
「我が国の国際エネルギー政策動向及び海外実証事業に対する期待」
経済産業省 資源エネルギー庁 長官官房国際課企画官 吉野 欣臣 氏

○NEDO国際実証事業制度紹介
「脱炭素化・エネルギー転換に資する我が国技術の国際実証事業について」
NEDO事業統括部 主査 横溝 拓也

「二国間クレジット制度(JCM)等を活用した低炭素技術普及促進事業について」
NEDO事業統括部 主任 平田 真緒子

【第2部 NEDO海外事務所からの現場レポート】
「インドのエネルギー関連政策及び企業動向」
NEDO ニューデリー事務所 次長 服部 元隆

「インドネシアにおける環境・エネルギー関連分野の動向」
NEDO ジャカルタ事務所 所長 安生 哲也

「米国のエネルギー・環境関連政策最新動向」
NEDO ワシントンDC事務所 次長 一色 俊之

「欧州のエネルギー戦略の変化と日本への期待」
NEDO 欧州事務所 次長 曽我 祐介

【第3部 NEDO海外実証の具体的成果事例】
「欧州における水素発電を実現するための水素ガスタービン発電実証研究(ドイツ)の進捗状況」
川崎重工業株式会社 エネルギーソリューション&マリンカンパニー
エネルギーディビジョン エネルギー業務総括部 水素発電プロジェクト開発室 基幹職 
緒方 正裕 氏

閉会

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