「氷河が溶けている」という情報はこれまでにもよく目にしてきましたが、「地球上に氷河はいくつあるのか?」について考えたことがありませんでした。
南極とグリーンランドの氷床を除いた、面積が0.01平方km以上ある世界の氷河の情報をまとめた「ランドルフ氷河目録(Randolph Glacier Inventory, RGI)」というものがあります。2000年頃の状況を表すRGI v.6.0によると、その数は215,543もあります。ざっと22万です。まさかそんなにあるとは想像していなかったので、これには驚きました。
去年12月に、将来の氷河の変化を”質量”ではなく”数”の減少に注目して行われた研究が発表されました。
Peak glacier extinction in the mid-twenty-first century
(21世紀半ばに氷河の消滅がピークを迎える)(nature climate change, 2025年12月15日)
チューリヒ工科大学などの研究グループが行なったこの研究は、世界中の個別氷河を対象にして、完全に消滅する時期と規模を初めて体系的に推定した点に特徴があるそうです。
数値モデルと最新の氷河データセットを解析した結果、気温上昇が+1.5℃で温暖化が進行した場合には、2041年頃に氷河消失数が最大となる「ピーク氷河消滅」が訪れ、年間約2,000の氷河が消滅すると予測されています。気温上昇が+4.0℃ならピークは2050年代半ばになり、年間約4,000の氷河が消滅するそうです。1年で何千もの氷河が消えてしまうのかと思うと、めまいがしそうです。
温暖化の程度によって消滅のタイミングと規模は大きく変化します。高排出のシナリオでは、消滅のピークが後ろ倒しになる一方で、最終的に失われる氷河の総数は増加します。逆に、気温上昇を1.5℃程度に抑制できた場合は、今世紀末までに存続する氷河数は大幅に増えて、消滅ピークの規模も小さくなることが示されました。
この論文の中では、氷河の存在が地域の文化や伝統、アイデンティティ、儀式、伝説にも深く結びついていることに触れ、社会的な重要性についても指摘しています。氷河の消失が文化の消失にもつながりかねない。そんな側面もあるとは気がつきませんでした…。
さて、二酸化炭素地中貯留技術研究組合の主催でCCSに関するイベントが開催されるのでご案内します。
名称: CCSテクニカルワークショップ2026
~大規模CCSの事業化に向けて:技術・政策両面からのアプローチ~
日時: 2026年1月21日(水)13:00~17:30
会場: JPタワー ホール&カンファレンス(千代田区)/オンライン
主催: 二酸化炭素地中貯留技術研究組合
参加費: 無料
主な内容:下記HPより抜粋
モデレーター: 京都大学 名誉教 授 松岡 俊文
○ 開会挨拶
二酸化炭素地中貯留技術研究組合 理事長 平松 晋一
○ 共催者挨拶
経済産業省 資源エネルギー庁 資源燃料部 燃料環境適合利用推進課
CCS政策室長 慶野 吉則
○ 共催者挨拶
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
サーキュラーエコノミー部 部長 福永 茂和
○ 趣旨説明:京都大学 名誉教授 松岡 俊文
○ 講演1
「CCS事業化に向けたR&Dの役割と取り組み」
二酸化炭素地中貯留技術研究組合 技術部長 薛 自求
○ 講演2
「米国ノースダコタ州におけるCCSプロジェクトの最新動向と事業化」
Kevin Connors, Assistant Director for Regulatory Compliance and Energy Policy
米国ノースダコタ大学 エネルギー・環境研究センター(EERC)
○ 講演3
「米国におけるCCS政策と事業化支援」
米国エネルギー省(DOE)(TBD)
○ 講演4
「CCS事業化に向けての取り組み(コスト削減に向けての方策)」
独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)CCS事業部
部長 北村 龍太
○ 総括
京都大学 名誉教授 松岡 俊文
○ 閉会挨拶
二酸化炭素地中貯留技術研究組合 理事 下田 吉之
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