カーボンニュートラルで環境にやさしいプラスチックはできるのか その2

2022年1月19日のお知らせで取り上げた、経済産業省エネルギー庁のサイト記事「カーボンニュートラルで環境にやさしいプラスチックを目指して」の後編が掲載されています。

「カーボンニュートラルで環境にやさしいプラスチックを目指して」(後編)

概要は以下のようになっています。
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「日本の強みも活かしつつ、プラスチックのカーボンニュートラルを実現する」

日本の強み:プラスチックの原料となる基礎化学品「オレフィン」と「BTX」をバランスよく得ることができ、プラスチック原料からゴム原料まで幅広く製造できる体制が構築されていること。

「カギはカーボンニュートラル化とカーボンリサイクル」
・熱源転換:ナフサの分解時に生じるオフガスをプラスチックやゴムの原料に活用する。
・原料循環:ケミカルリサイクル技術を確立して、ハイプラスチックから原料を作る。
・原料転換:石油以外を原料とするプラスチックを作る。
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2017年に公表された論文「Production, use, and fate of all plastics ever made」(*1)によると、人類がこれまでに生産したプラスチックの総量は83億トン。大量生産が始まったのは1950年頃なので、この短期間に凄まじい量が生産されていることになります。重さで比較すると、
・エッフェル塔の822,000倍
・エンパイア・ステートビルの25,000倍
・シロナガスクジラの8,000万倍
・ゾウの10億倍
だそうです。(*2) もう、ゾウのあたりになると膨大すぎてイメージが湧きませんね。

そして、全てのプラスチックのうち、ほぼ8割は埋め立てられたか自然環境に流出しています。プラスチックはその生産と焼却時にCO2を大量に排出します。この膨大な量のプラスチックと今後どのように向き合っていくか。脱炭素社会を実現する上でとても重要な問題だと、改めて認識できます。