エネルギー白書2022

「白状」「告白」「自白」から来るイメージがあったので、省庁が出す「白書」には、「国民の皆さん、この際、洗いざらいお話し致します」みたいな意味があるのかもしれないと漠然と思っていました。

ところが、「白書」の語源を調べたら、どうもイギリス政府の公式報告書の表紙が白かったことに由来するという、あまりドラマチックでない話に少し落胆しました。

しかし、最も古い時期の有名な例が、1922年に植民地大臣だったウィンストン・チャーチルが作らせた「チャーチル白書」(Churchill White Paper)で、パレスチナに関するイギリスの立場を述べたものだと知りました。こうなると、なんだか重厚な歴史を匂わせる深い話になってきますね。

チャーチル白書 /出典:イギリス政府

さて、6月7日に経済産業省資源エネルギー庁が「エネルギー白書2022」を公表しました。表紙はやはり白く、「令和3年度 エネルギーに関する年次報告」とされています。

この白書全体版は271ページもあるのですが、概要版「エネルギー白書2022について」は8ページなので、だいたいの内容を掴むには、こちらが便利です。

エネルギー白書2022 概要版 /経済産業省資源エネルギー庁

白書は三部構成で、
第1部: エネルギーを巡るその年の動向
第2部: 国内外のエネルギーに関するデータ集
第3部: エネルギー需給に関して行なった施策の状況
となっています。

福島復興、カーボンニュートラル、不確実性への対応、再生可能エネルギーの導入、原子力政策など、重要なトピックばかりです。