明るいニュースで長生き 脱炭素の先進技術

スマホやPCで気軽に世界中のニュースが読める、便利な時代になりました。ところが人間は不思議なもので、つい悪いニュースばかりを読んでしまうことがよくあるようです。ドゥームスクロール(doomscroll)と呼ばれる行動です。doomとは「悲運」「破滅」「死」といった意味ですから、気が滅入るようなニュースを探してひたすらスクロールし続けるということですね。怖い話ですね。

昨年8月に公表された、テキサス工科大学のBryan McLaughlin氏らの研究では、1,100人を対象に調査したところ、実に16.5%の人がドゥームスクロールでストレスが増大したり健康を損なっていることが分かったそうです。だいたい6人に1人ということですから、これはなかなか多いですよね…。

できるだけ明るいニュースを読む方が、健康で長生きできそうですね。

さて、大気中のCO2を分離回収する技術にはさまざまな方法がありますが、名古屋大学では、液化天然ガス(LNG)などの未利用の冷熱を利用してCO2回収の効率を抜本的に向上させる技術が研究されています。

LNGは天然ガスをマイナス162℃まで冷却して液化したものなので、非常に冷たいわけですが、この冷たさ(冷熱)を利用してCO2を固化してドライアイスとして取り出すことができるので、環境温度付近での運転が可能で、熱エネルギー投入も最小化できると期待されています。

NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「ムーンショット型研究開発事業」のプロジェクトの一つです。

紹介動画を見ると、イメージがつかみやすいです。

NEDOムーンショット目標4《温室効果ガス》冷やして固めてCO2回収!/則永行庸(名古屋大学) 冷熱を利用した大気中二酸化炭素直接回収の研究開発

こうした様々な研究開発について、日本学術会議が公開シンポジウムを開催しますので、お知らせします。専門的な話が多いようですが、明るい話題が目白押しです。

名称: 公開シンポジウム「カーボンニュートラル時代の熱エネルギー-革新議論と社会実装-」
日時: 2023年5月12日(金)13:30~17:40
会場: 日本学術会議講堂/オンライン
主催: 日本学術会議総合工学委員会エネルギーと科学技術に関する分科会、環境学委員会環境科学分科会、化学委員会・総合工学委員会・材料工学委員会合同触媒化学・化学工学分科会
参加費: 無料
主な内容:(下記HPより抜粋)
・開会挨拶
菱田 公一(日本学術会議第三部副会長、第三部会員、明治大学研究・知財戦略機構特任教授)
北川 尚美(日本学術会議第三部会員、東北大学大学院工学研究科教授)

・趣旨説明
藤岡 惠子(日本学術会議特任連携会員、株式会社ファンクショナル・フルイッド代表取締役社長)

・講演
「相変化材料の開発と広義のサーマルマネージメント技術への展開」
能村 貴宏(北海道大学大学院工学研究院准教授)

「共有結合性有機骨格への相変化材の導入とその特性 ― 新規な蓄熱材開発を目指して」
村上 陽一(東京工業大学科学技術創成研究院ゼロカーボンエネルギー研究所教授)

「冷熱を利用する大気中CO2直接回収プロセスの研究開発」
則永 行庸(名古屋大学 未来社会創造機構 脱炭素社会創造センター 教授)

「産業分野の脱炭素化に資する高温ヒートポンプ」
甲斐田 武延(一般財団法人電力中央研究所グリッドイノベーション研究本ENIC研究部門主任研究員)

「断熱/放熱及びふく射輸送制御」
花村 克悟(日本学術会議連携会員、東京工業大学工学院教授)

「波長選択ふく射加熱炉」
近藤 良夫(日本ガイシ株式会社 NV推進本部ビジネスインキュベーション ライフサイエンス マネージャー)

・総合討論
モデレーター:藤岡 惠子
コメンテーター:高瀬 香絵(公益財団法人自然エネルギー財団シニア・コーディネーター)

・閉会挨拶
阿尻 雅文(日本学術会議連携会員、東北大学材料科学高等研究所教授)
岩城 智香子(日本学術会議連携会員、東芝エネルギーシステムズ株式会社エネルギーシステム技術開発センターシニアフェロー)

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