脱炭素と公正な競争 複雑

気候のティッピング・ポイントを越えようとしている今、再生可能エネルギーも電気自動車(EV)も、急速に普及させていかなければならない。導入コストが低くなれば普及も早まるはずですが、どうも、「とにかく安ければいいのだ」というわけではないようです。
最近の記事を三つ挙げてみます。
「中国商務相、4月に欧州訪問 中国製EVの補助金巡る調査で協議」(ロイター:2024年3月29日)

「EU、太陽光発電で中国企業調査 政府補助金で競争を阻害か」(東京新聞:2024年4月3日)

「EU 風力発電の中国企業調査へ “欧州市場で競争ゆがめている”」(NHK: 2024年4月10日)

「脱炭素はもちろん大事。しかし競争は公正でなければならないし、我々が競争力を失うのは困るのだよ」ということでしょうか…。人間の社会とは、やはり難しいものですね。

さて、脱炭素社会を推進するには投資が必要ですから、金融の役割も重要です。3月に環境省が主催したESG金融ハイレベル・パネル(第7回)の資料と映像が公開されましたので、ご案内します。

名称: ESG金融ハイレベル・パネル(第7回)
開催した日: 2024年3月11日 

主な内容:下記HPより抜粋 

【第一部】本邦のESG金融の進展状況
1. 「国内グリーンファイナンスの現状と取組推進に向けた政府・環境省の施策」
    鑓水 洋 (環境省 総合環境政策統括官)

2. 「気候変動ファイナンスの発展に向けた日本銀行の金融市場を巡る取組」
    長江 真一郎 (日本銀行 金融市場局 市場企画課長)

3. 「地方銀行における気候変動に係る開示等の取組」
    林 敬恭 (一般社団法人全国地方銀行協会 会長代理/株式会社福岡銀行 取締役常務執行役員)

4. ディスカッション 
【第二部】本邦のESG金融の深化に向けた展望

1. 「ESG金融の深化に向けた生命保険協会の取組」
    清水 博 (一般社団法人生命保険協会 会長/日本生命保険相互会社 代表取締役社長)

2. 「幅広いお客さまとのエンゲージメントに向けた取組」
    加藤 勝彦 (一般社団法人全国銀行協会 会長/株式会社みずほ銀行 頭取)

3. 「ネットゼロ経済への移行に向けたGFANZの取組」
    稲垣 精二 (GFANZ日本支部コンサルテーティブグループ議長/第一生命保険株式会社 会長)

4. 「責任投資の進化と深化:Progression Pathways Frameworkの導入に向けて」
    木村 武 (国連責任投資原則(PRI)理事/日本生命保険相互会社 執行役員)

5. ディスカッション

詳しくはこちらをご覧ください。
ESG金融ハイレベル・パネル(第7回)の開催について

議事次第・資料