5月28日、スイス南部の村ブラッテンで氷河の崩落が発生して集落の9割が氷と土砂に飲み込まれてしまい、ニュースになりました。
4月13日にはペルーのアンデス山脈でも氷河が崩壊し、救難訓練を行なっていたチームが危うく巻き込まれそうになりました。
そんなことがあったせいか、この記事が目に留まりました。名古屋大学などの国際研究グループの発表です。
”現在の気候政策では氷河は24%しか残らない パリ協定の目標水準で倍の氷を残すことができる”
(名古屋大学、2025年5月30日)
気候政策が現状のままで温暖化が2.7℃進んだ場合、(南極氷床とグリーンランド氷床を除く)世界の氷河の4分の3は消えてしまうという予測です。パリ協定の目標通りに温暖化を1.5℃に抑えることができればそれを防げるけれども、それでも半分近くが消えてしまいます。
そして、最もガッカリしてしまうのが、たとえこれ以上気温の上昇が進まなかったとしても世界の氷河の4割が無くなってしまう、というなんとも厳しい予測です。その頃の地球はどのような状態になっているのでしょうか…。むむむ…。
さて、地球環境戦略研究機関の主催で「適応ギャップ報告書2024」の解説ウェビナーが開催されるのでご案内します。
名称: 「IGES日本語で読むシリーズ」解説ウェビナー 第8回
「適応ギャップ報告書2024(エグゼクティブ・サマリー):いかなる困難も乗り越えて 貧困層が最も深刻な影響を受ける今、世界が適応行動を強化すべき時(日本語翻訳版)」
日時: 2025年6月12日(木)12:15~13:00
会場: オンライン
主催: 地球環境戦略研究機関(IGES)
参加費: 無料
主な内容:下記HPより抜粋
国連環境計画(UNEP)の適応ギャップ報告書2024を取り上げます。本報告書は、増大する気候変動のリスクに備えるため、適応行動の実施に係る野心レベルを高める必要性を強調しています。そして、膨らむ適応コストを最終的に誰が負担するのかという議論について問題提起されており、能力構築や技術移転が適応行動の強化にどのように貢献できるかについても触れられています。
ウェビナーでは翻訳を担当した研究員による報告書の解説に加え、そこから見えてくる日本社会への示唆についても紹介します。
司会進行: 水野 理 IGES 適応と水環境 プログラムディレクター
「ギャップ報告書の内容説明」
木村 直子 IGES 適応と水環境 研究員
○ ディスカッション
「日本社会へのインプリケーション」
○ 質疑応答
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