アフリカペンギン 保護区のひとつで絶滅の危機

南アフリカの南の端のほうにストーニー・ポイント自然保護区(Stony Point Nature Reserve)があります。南アに7か所あるアフリカペンギンの繁殖地の一つとして有名で多くの観光客が訪れます。主要都市のケープタウンから車で1時間半程度の距離。気軽に行けて、コロニーのなかを突っ切るように渡り廊下が設置されていて、かわいいペンギンたちの様子を間近で観察できますから、疲れた心を癒すには最高の場所です。

Cape Bird Club: Stony Point African Penguin Colony 

ところが2023年から2024年の間に繁殖ペアの数が半減して680組未満になってしまっており、これが10年後の2035年頃には50組以下になってしまいほぼ絶滅してしまうと予測されています。主な原因は食糧不足。彼らの主食であるイワシとアンチョビが漁業によって著しく減少しており、南アフリカ海域でのイワシの数は2023年に史上最低になったそうです。

そんな中、今年3月に環境保護団体と南ア政府、二つの漁業協会との間で和解が成立し、周辺の島々を含むコロニー周辺海域での禁漁区を拡大することが決まりました。

GroundUp:Settlement reached in African Penguin case(アフリカペンギン訴訟で和解成立、2025年3月12日)

イワシはEPAとDHAが豊富で血液がサラサラになるから食べたい。アンチョビピザも濃厚な旨味があって最高。でもペンギンがいなくなるのは寂しすぎますよね。持続可能な漁業に向けて一歩前進、といったところですね。

さて、名古屋大学の主催でFuture Earthの公開シンポジウムが開催されるのでご案内します。

名称: フューチャー・アース公開シンポジウム2025「環境と防災」
日時: 2025年12月6日(土)13:15~16:30 
会場: 名古屋大学/オンライン 
共催: 名古屋大学大学院環境学研究科 名古屋大学減災連携研究センター 
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

・挨拶 檜山 哲哉(名古屋大学フューチャー・アース研究センター長)

・趣旨説明 室井 研二(名古屋大学大学院環境学研究科 教授)

「気候変動下におけるハザード連鎖の解明に向けて」
齋 藤 仁(名古屋大学大学院環境学研究科 准教授)

「減災社会に向けた治水政策転換の可能性」
大野 智彦(名古屋大学大学院環境学研究科 准教授)

「流域治水/自然再興の実践に向けた自然・文化を基盤とする実践共同体の提案」
田 代 喬(名古屋大学減災連携研究センター 特任教授)

コメント/パネルディスカッション
モデレーター:鷺谷 威(名古屋大学減災連携研究センター長)
総合司会:高橋 誠(名古屋大学大学院環境学研究科 教授)

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