ウォルター・オール・ロバーツ(Walter Orr Roberts)というアメリカの天文学者・天体物理学者(1915~1990年)がいました。現代の気象・気候研究の礎を築いた人物の一人と評されています。
科学においては国境を超えた協力関係が重要であると考えていた人物で、それが原因で苦境に立たされた時も信念を曲げませんでした。
ソ連の科学者を自身の天文台に招いたことや、国際的な科学交流を推進していたことから、1947年に、米国で共産主義などの非米活動の調査を行なっていた下院の特別委員会である非米活動委員会(House Un-American Activities Committee, HUAC)による調査対象となりました。共産主義に親和的であるという疑いをかけられましたが、彼は自身の活動が純粋に科学の国際交流と平和を目的としたものであることを証明し、最終的には身の潔白を認めさせました。
また、「野心的で対立しがちな科学者の集団」をまとめる調整能力に長けていて、人望の厚い人物でした。そんな彼が1960年にコロラド州ボルダーに設立したのがアメリカ大気研究センター(National Center for Atmospheric Research, NCAR)です。初代所長を務め、気象学、気候科学、大気化学、太陽と地球の相互作用、環境や社会への影響などの研究を進めました。
設立以来、世界の気候研究に大きく貢献してきたNCARなのですが、12月16日付けのUSA TODAYで、トランプ大統領がこれを解体する方針を示したと報じられました。
Trump moves to dismantle major US climate research center in Colorado(トランプ大統領、コロラド州の主要気候研究センターの解体に着手 USA TODAY, 2025年12月16日)
気候変動を「でっち上げ」と呼ぶトランプ大統領は”NCARが数十年前から気候変動研究に重点を置くようになり、本来の役割を逸脱している”と考えているようです…。もちろんこの方針に対する反対の声も上がっていますので、今後どうなるか分かりませんが、注目していきたいですね。国際的な協力を大切にし、個性の強い人々をまとめるのが上手かったロバーツはどんな思いでこの成り行きを見ているのだろうか…、と思ったりもします。
さて、11月6日に環境省の主催で行われた、「地域脱炭素フォーラム2025 in新潟 ~地域脱炭素2.0に向けた官民連携のさらなる強化~」の動画が公開されたのでご案内します。
動画リンク:
https://www.youtube.com/watch?v=gY4p5DTXEcQ
名称: 「地域脱炭素フォーラム2025 in新潟 ~地域脱炭素2.0に向けた
官民連携のさらなる強化~」
開催日: 2025年11月6日
主催:環境省
主な内容:
プログラム
開会挨拶 大井 通博 環境省大臣官房審議官
挨拶 鈴木 康之氏 新潟県副知事
挨拶 中原 八一氏 新潟県新潟市長
基調講演 荒川 深雪氏 一正蒲鉾株式会社 コーポレート事業統括本部経営企画部次長
テーマ:脱炭素社会の実現に向けたいちまさの取り組み
【パネルディスカッション1】
「地域特性を踏まえた脱炭素の推進」
ファシリテーター:
植田 譲氏 東京理科大学工学部電気工学科・教授、工学部長
パネリスト:
鈴木 康之氏 新潟県副知事
中原 八一氏 新潟県新潟市長
渡辺 竜五氏 新潟県佐渡市長
大塚 康裕氏 群馬県副知事
【パネルディスカッション2】
「地域資源・地域特性を生かした脱炭素の推進」
ファシリテーター:
長谷部 愛氏 TBSラジオ気象キャスター/東京造形大学非常勤講師
パネリスト:
石坂 貴氏 株式会社第四北越銀行 常務取締役
大西 健太郎氏 株式会社カインズ くみまち推進統括部 統括部長
島村 隆宏氏 新潟スワンエナジー株式会社 代表取締役
柳 一成氏 松之山温泉合同会社まんま 代表
閉会挨拶 大井 通博 環境省大臣官房審議官
