超長寿のハダカデバネズミに学ぶ

東アフリカには、地下に全長3kmもの巨大なトンネルを掘り、一生を闇の中で過ごすハダカデバネズミがいますが、そのユーモラスな外見からは想像もつかないほど、彼らの生態は驚くことばかりで、世界で研究が盛んに行われています。

まず寿命が長い。長すぎる。最大寿命37年ともいわれ、齧歯類の中で突出した長寿で、通常のマウスの約10倍も長生きします。10倍、と簡単に言いますが、普通のマウスがハダカデバネズミを見たらどんな気持ちになるか。人間に当てはめて言えば、800歳まで生きる奴が隣にいる感覚です。ちょっと想像できないですよね。

生涯の約8割を老化の兆候を見せずに過ごす「老化耐性」を備えているそうです。その秘密の一つは、他種の10倍近い分子量を持つ「超高分子ヒアルロン酸」の蓄積にあり、これが、がんの増殖抑制に寄与しています。さらに、通常は加齢に伴い蓄積して病気の原因となる「老化細胞」を、特有のセロトニン代謝制御によって自ら死滅させる独自の防御機構(老化細胞除去機構)まで持っているのです。

社会構造も哺乳類では極めて稀な「真社会性」を築いており、一匹の女王と数匹の王だけが繁殖を担います。驚くべきは、ワーカー(働きネズミ)が女王の糞を食べて育児を行う仕組みです。ワーカーは女王の糞に含まれるエストロゲンを取り込むことで、自分は産んでいない仔の鳴き声に敏感に反応するようになり、献身的な「ベビーシッター」へと変身するそうです。ふ、不思議すぎます。

病を寄せ付けず、仲間と協力して健やかに長生きする彼らの生き様に学ぶところは多いですね。気候変動でさまざまな試練が人類に降りかかってくるとき、ハダカデバネズミから得られる知見が人類の医療や健康維持などに役立つ日が来そうですね。

うーん、とりあえずハダカデバネズミの爪の垢を煎じて飲んでみたくなりました。

参考:九州大学:デバ研

さて、東京大学とシュプリンガーネイチャーの主催でAIとサステナビリティに関するシンポジウムが開催されるのでご案内します。

名称:SDGs Symposium 2026 ―AIとサステナビリティ:持続可能な未来に向けた機会と挑戦 
日時:2026年2月17日(火) 
   14:00~17:10(シンポジウム) 
   17:20~19:00(学生ポスターセッション、ネットワーキングイベント) 
会場:東京大学/オンライン(Zoomウェビナー) 
共催:東京大学、シュプリンガーネイチャー 
参加費:無料 

主な内容:下記HPより抜粋 
○ 開会の辞 
藤井 輝夫(東京大学総長) 

○ 基調講演 1 
チリツィ・マルワラ (国際連合大学学長、国際連合事務次長)

○ 基調講演 2 
マグダレーナ・スキッパー
(Nature編集長、Nature Portfolioチーフ・エディトリアル・アドバイザー)

○ Plenary 1
アユーブ・シャリフィ(広島大学 教授)

○ Plenary 2
周 新(地球環境戦略研究機関(IGES)
AI・ニューフロンティアグループディレクター) 

○ Plenary 3
高木 啓伸(日本科学未来館 副館長、IBM 東京基礎研究所 研究員)  

○ Plenary 4 
荻野 裕史(東京エレクトロン株式会社 サステナビリティ グローバルヘッド) 

○ パネルディスカッション
パネルモデレーター:横山 広美(東京大学 教授)

○ 閉会の辞 
・福士 謙介(東京大学未来ビジョン研究センター センター長、教授) 
・アントワーン・ブーケ(シュプリンガーネイチャー・ジャパン 代表取締役社長)

○ ネットワーキングイベント 
学生ポスターセッション 

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