高い潜在能力 北海道ゼロカーボンへの道

北海道。再生可能エネルギーのポテンシャルがこんなに高かったなんて、驚きです。北海道環境生活部がまとめた「ゼロカーボン北海道の実現にむけて」によると以下のようになっています。

【導入ポテンシャル】
・風力発電:全国1位
・太陽光発電:全国1位
・中小水力発電:全国1位
・地熱発電:全国3位

【バイオマス産業都市の数】
(36市町村)全国1位

北海道は冬が寒く、都市も広域に分散しているため移動距離が長く、家庭や運輸部門から出るCO2排出の割合が全国平均よりも高い土地柄です。しかし広大な土地と豊富な森林資源を生かして脱炭素に取り組んでいます。

2020年3月に、「2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指す」と表明。翌年3月には「北海道地球温暖化対策推進計画(第3次)」を策定し、「ゼロカーボン北海道」を目指して動いています。

その概要はこちらで見ることができます。

第1回の脱炭素先行地域に選ばれた全国26ヶ所のうち三ヶ所(石狩市、上士幌町、鹿追町)が北海道で、これは全国で最多です。

その北海道の港のなかで、苫小牧、函館に次ぐ第3位の取扱貨物量を持つ室蘭港。こちらでも脱炭素化がすすめられています。「室蘭港カーボンニュートラルポート形成計画」として、水素、燃料アンモニア、バイオマス発電木材チップなどの受入れや輸送の設備。CO2貯留、移出用の設備。洋上風力発電の導入
などが計画されています。

室蘭市公式サイト: 室蘭港カーボンニュートラルポート形成計画

また、6月には室蘭工業大学が新たな研究グループ「カーボンポジティブラボ」を設置しました。植物由来のプラスチック製品を二酸化炭素を出さずにリサイクルする技術の開発にすでに取り組んでいます。

室蘭市がまとめた「室蘭市のカーボンニュートラルへの取り組み」では、写真と図解が多く使われており、見やすくなっています。

多数の企業、団体、大学が共同して行う取り組み。これからの進展が楽しみですね。

その室蘭市で開港150年・市制施行100年記念事業として行われるシンポジウムをご案内します。以下、抜粋です。

巷(ちまた)からはじまるカーボンニュートラル

日時: 2022年9月2日(金)13:30 – 17:00
会場: (1)室蘭市市民会館(2)オンライン
主催: 「ザ・シンポジウムみなと」実行委員会
参加費: 無料
内容:
(1)基調講演
演題 「室蘭港のめざすべき未来へのアプローチ」
講演者 京都大学経営管理大学院 特任教授(京都大学名誉教授) 小林 潔司氏
(2)パネルディスカッション
テーマ「巷(ちまた)からはじまるカーボンニュートラル」
【コーディネーター】
元HBC(北海道放送)アナウンサー
  室蘭市出身 野宮 範子氏
【パネリスト】
・室蘭市長 青山 剛氏
・合同会社SUM-i-CA代表社員  石井 裕子氏
・北海商科大学教授
 (室蘭工業大学名誉教授) 田村 亨氏
・地方独立行政法人
 北海道立総合研究機構 理事長 小髙 咲氏
・京都大学経営管理大学院
 特任教授(京都大学名誉教授) 小林 潔司氏

詳しくはこちらをご覧ください。