短期寿命気候強制因子を深掘り

「短期寿命気候強制因子」という用語を初めて目にした時、なんのことかピンときませんでしたが、調べてみたら、

「人間活動により排出される対流圏オゾンやエアロゾル、ブラックカーボン(煤)など、比較的寿命の短い(数ヶ月以内)大気汚染物質のこと。近年、地域公害への影響のみならず、地域的気候への影響に対して注目を集めており、短寿命気候強制力因子(SLCF, Short‐lived Climate Forcer)などとも呼ばれる。温室効果ガスに較べて寿命は短いものの、大量排出による量的な効果で無視できない影響を及ぼしていると考えられている。….(略)」

出典: 環境イノベーション情報機構:環境用語集

とありました。「あ、煤(すす)も含まれるんだ。あ、そういうことか」とピンときました。北極圏の雪や氷の融解の原因のひとつに煤があるという話は聞いたことがあるからです。

ディーゼルエンジンの排気ガス、石炭の燃焼、森林や薪の燃焼などが発生源となっている煤が、アジア、ヨーロッパ、ロシア、北米などから長い距離を飛び、北極圏の雪や氷の上に降りてきます。煤が太陽光を吸収したり、大気を加熱したり、太陽光の反射率を下げてしまい、雪氷の融解を促進し、気候変動を加速してしまう…。そんな話でした。

なるほど、こうした大気汚染物質のことなんですね。

九州大学、東京大学、国立環境研究所などの研究者が参加するプロジェクト「環境研究総合推進費S-20」の一環で、「短寿命気候強制因子による気候変動・環境影響に対応する緩和策推進のための研究」という研究活動があります。

こちらで昨年から行われてきた公開ウェビナーシリーズの第4回「短寿命微量気体の地球規模の変動と温暖化対策としての可能性」(5月12日開催)の動画が公開されました。

「気候変動と大気汚染 ~単寿命気候強制因子の影響と緩和~」公開ウェビナー
(第1回から第4回までの動画があります)

参考になればと思います。