この記事に出くわしてまた「うーん、自然現象って本当に不思議だな…」と感じました。大気汚染があるおかげで温暖化が緩くなっている、なんて話です。
Atmospheric particles slow global warming over India
(大気中の粒子がインド上空の地球温暖化を遅らせる)(Eureka Alert, 2026年9月22日)
インドとその周辺は、熱帯地域の他の地域と比べて地表温暖化の速度が比較的遅いことが知られています。その要因の一つとして、大気中のエアロゾルと雲が太陽光を遮り、地表に届く日射量を減少させている可能性が指摘されてきました。
インドのヴィクラム・サラバイ宇宙センターなどの研究チームは、2001~2024年の衛星観測・地上観測データを使って、エアロゾルと雲がインド地域の温暖化に与えた影響を調査しました。(エアロゾル:大気中に浮遊する微細な固体・液体粒子で、砂塵や火山灰、山火事の煙などの自然由来のものに加え、工場や自動車の排出物など人為起源のものも含む)
研究の結果、調査期間中、インド地域ではエアロゾル量と雲量の増加に伴って地表に届く日射量が大きく減少していたことが分かりました。この日射量の減少による地表温度への冷却効果は、10年あたり0.125℃の低下に相当しました。その一方で、実際に観測された地表温度は10年あたり0.138℃上昇していました。研究者は「エアロゾルや雲による日射量の減少がなければ、近年のインド地域の温暖化傾向はほぼ2倍になっていた可能性がある」としています。
しかし、事は単純ではありません。エアロゾルと雲が温暖化をすべて抑えていたわけではありません。また、エアロゾルの総量は増加しているものの、その組成が変化し、単位量あたりの冷却能力は低下していることも確認されました。また一方、雲量が増えたことはエアロゾルによる冷却効果をさらに強めていました。
この研究は、インド地域で観測されてきた温暖化の「緩やかさ」には、エアロゾルと雲による日射量減少が大きく影響していることを示しました。しかしその一方で、エアロゾルの組成や量は時間とともに変化し、エアロゾルと雲の相互作用にも大きな不確実性が残っています。そのため、「大気汚染対策によってエアロゾルが減少した場合に将来の地表温度がどのように変化するのかを正確に予測するには、さらなる研究が必要」とされています。
複雑です。さらには、大気汚染が減少していった時に、本来隠されていた温室効果ガスによる温暖化が一気に表面化する可能性も懸念されているようですから、なかなか難しいものです。
さて、九州経済産業局の主催で再エネ導入に関するセミナーが開催されるのでご案内します。
名称: 令和8年度 九州再エネ導入促進セミナー(第1回)
日時: 2026年10月20日(火)13:30~17:00
会場: TKP小倉駅前カンファレンスセンター(北九州市)/オンライン
主催: 九州経済産業局
参加費: 無料
主な内容:下記HPより抜粋
○ 挨拶、趣旨説明
九州経済産業局
○ キーノートスピーチ
京都大学公共政策大学院 教授 諸富 徹 氏
○ パネルディスカッション
パネリスト:
・京都大学公共政策大学院 教授 諸富 徹 氏
・九電みらいエナジー株式会社 取締役執行役員 経営企画本部長兼総務本部長 来嶋 一道 氏
・株式会社グリーングロース 代表取締役 河野 淳平 氏
・北九州市 環境局 グリーン成長推進部 再生可能エネルギー導入推進課長 玉井 健司 氏
モデレーター:
株式会社再生可能エネルギー推進機構(REPO)代表取締役 三宅 成也 氏
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