さつまいもで走るクルマ 霧島焼酎の試み

宮崎県都城市が3月23日にゼロカーボンシティ宣言を行いました。

都城市に関連した記事を見ている時に、さつまいもで走るクルマがあることを知りました。’さつまいもで走る’と聞いて、ガスで走るんだろうな~と思ったのは早とちりでした。

1日に400トンのさつまいもを使い、年間5,000万本(一升瓶25度換算)の焼酎を製造する霧島酒造(本社・工場は都城市)。さつまいもをこんなに使う会社は世界的にも珍しいようです。

霧島酒造は2002年から焼酎粕のリサイクルに取り組み始め、2007年にはバイオガスを生成するリサイクルプラントを建設しました。2014年にはバイオガスを使って発電する施設を設置して「サツマイモ発電」を開始。こうした取り組みを続ける中、

2008年 第12回 新エネ大賞「新エネルギー 財団会長賞」
2014年 第23回 地球環境大賞「農林水産大臣賞」

を受賞しています。そして2019年にはリサイクルプラントを見学施設「KIRISHIMA ECO FACTORY」をオープンします。

現在では22,000世帯相当の電力を生み出せるバイオガスを作るとともに、残った固体は堆肥の原料になっています。

冒頭の’さつまいもで走るクルマ’は、サツマイモ発電で作られた電気で走る社用車「さつまいも EV e-imo(イーモ)」です。2021年に4台導入しましたが、2030年までに自社所有の車130台を全て電気自動車に切り替える予定だそうです。

「2030年度までに工場と事務所からのCO2排出量を実質ゼロにする」という野心的な目標を掲げ、他社からもバイオガスの原料を調達していく試みを始めています。

都城市が運営するサイト「Think 都城」に詳しい記事がありますので、こちらを参考にして頂ければと思います。面白いですよ。

Think 都城:地方から始まる変革