飛んでも逃げきれない

翼を広げたまま悠然と滑空するトンビを見かけると、「いいよなぁ~鳥は。どこでも自由に飛んでいけるもんなぁ」なんて思います。今住んでいるところが住みにくくなったら、どこか他の場所に飛んでいけばいいもんなぁ、と。

ところが、必ずしもそうではなさそうです。環境の変化は、鳥が飛ぶ速さよりも急速に変化している、という研究結果が発表されました。

”Even birds can’t outfly climate change”(鳥でも気候変動から逃げられない)(イエール大学、2025年5月28日)

イエール大学の生態学及び進化生物学の研究者たちが、20年以上の期間における北米の鳥類406種の移動と気温変化のデータを分析しました。多くの鳥が気温の上昇を回避するように北方や高地に移動してはいるのですが、それでも温暖化の影響から完全に逃れることはできていないということが分かりました。全体としては75%以上の鳥が温暖化に対応して少しは涼しい場所に到達したものの、中には乾燥地帯に生息するサボテンミソサザイのように全く移動しなかった種もいます。飛行能力から来る制限、その種が依存する生態系、移動先での他の種との競合など、移動を制限する要因がありそうです。

ちょっと変かもしれませんが、子供の頃にやった、イス取りゲームを連想してしまいました。座れる場所を取り合うけど、どうしても一人が座れない、あのゲームです。あの、椅子に座れなかった時の悔しさ。居場所がない、というのはなんとも言えないものがありますね。

自由に飛び回れる鳥でも対応しきれないんだから、飛べない生物たちの大変さは推して知るべしですね。

さて、東京都の主催で企業向けの脱炭素セミナーが開催されるのでご案内します。

名称: 企業向け脱炭素セミナー 中小企業のための脱炭素スタートアップ
日時: 2025年6月16日(月)15:00~16:30 
会場: PASONA SQUARE(港区)/オンライン 
主催: 東京都
参加費: 無料 

主な内容:下記HPより抜粋 

Scope1・2の算定や中小企業向け環認定制度など、“実現可能な”アクションを、その利用シーンなども踏まえて専門家よりわかりやすく紹介します。また簡易算定ツールによる具体的な算定の方法やエネルギー合理化の活動事例のご紹介も交え、経営と現場のギャップを埋める第一歩を
ご説明いたします。

第1部 講演
1)なぜ”今”脱炭素が必要なのか?
2)”選ばれる会社”になるための目標設定
3)Scope1・2排出量の算定の実際
4)エネルギー削減の事例紹介
5)質疑応答
講師:
合同会社桑島技術士事務所 代表社員
桑島 哲哉 氏

第2部 東京都のHTTの取組・支援策のご案内
1)東京都のHTTの取組について
2)HTT支援策のご案内

詳しくはこちらをご覧ください。