ICEF 2022 温暖化対策のイノベーションを推進

「パキスタンで史上最悪の洪水が発生し、国土の3分の1が水没、3,300万人が被災」というニュースに触れた時、理解を超えるその規模の大きさに愕然としました。

濁流に破壊されるビルや橋、ほとんど湖になってしまった住宅地や耕作地、水に囲まれて立ち尽くす人々、ヘリコプターで救出される人々..。それらの映像を見ると、どんなことが起きているのか、その一部を知ることはできますけれども、ただ現地の人々が経験している辛苦は私たちの想像を遥かに超えるものだろうと思います。

BBC News: Pakistan floods are ‘a climate catastrophe’ says UN – BBC News

JAXAのサイトに「だいち2号」の観測データを使った画像があり、推定される浸水域を見ることができます。浸水している地域が広すぎて、本当に自分の目を疑ってしまいます。

パキスタンでは2010年にも大規模な洪水が発生していて、この時も被災者は2,000万人近くに達しました。「2010年パキスタン豪雨に対する地球温暖化の寄与度の定量化」という論文がありますが、その結論のほうに「一般的に地球温暖化が極端現象のリスクを増加させると思われがちであることに注意を促す結果となった」とあり、興味深いです。

いずれにしても、他にも様々な研究がなされていますから、こうした知見が今後の災害防止に生かされることを願っています。

ところで、地球温暖化対策のイノベーションを推進するために産学官の専門家が集まって議論するフォーラム、ICEF(Innovation for Cool Earth Forum)が2014年以降毎年行われています。昨年のICEF 2021では、2,000人以上の専門家が参加しました。

ICEF 2021の結果概要のパンフレットがこちらで見られます。

今年の会議、「ICEF 2022」は10月5日と6日に行われます。

名称: ICEF 2022
日時: 2022年10月5日(水)9:30~17:45・10月6日(木)9:00~17:00 
会場: ホテル椿山荘東京/オンライン 
共催: 経産省、NEDO、外務省、文科省、農水省、環境省
参加費: 無料 
主な内容:
・エネルギー政策
・需要主導型エネルギー転換
・二酸化炭素除去技術
・持続可能な原子力システム
・重要金属・鉱物の安定供給

詳しくはこちらをご覧ください。