釧路湿原のメガソーラー 縄文人も見ているか

タンチョウの生息地として知られる釧路湿原は日本最大の湿原で、その中心部はラムサール条約にも登録されています。その歴史が、気候の変動と大いに関わりがあってちょっと面白いんです。

1万年前までの氷期においては陸地だったのですが、その後の気温上昇とともに海水面が高くなって(縄文海進)水没し、6,000年前くらいには大きな湾になっていました。やがてまた気温が低下し始め、それに伴い海水面が低くなり(縄文海退)、4,000年前くらいにだいたい現在の地形になりました。この時代を通じて人々が生活していた痕跡は今もこの地域に多数残っていて、釧路湿原の周縁にはなんと400ほどの遺跡があります。

ところで、3月24日にメガソーラー施設の規制を強化する「電気事業法の一部を改正する法律案」が閣議決定されましたが、この釧路湿原の周辺地域で起きたメガソーラー施設に関する問題がきっかけになったと言われています。釧路は積雪が少なくて日照時間が長く、土地が平坦で価格も安い、と太陽光発電に適した条件を備えています。そのこと自体はいいのですが、環境省が昨年10月にまとめた「釧路地域における太陽光発電施設の開発について」を見ると、これは確かに、なかなか大変なことになっているな…、ということが伺えます。なんだか、地域の住民のみならず、縄文時代のご先祖様に怒られやしないか、と心配になるレベルです。

環境省:「釧路地域における太陽光発電施設の開発について」

また、こちらの経産省のサイトにはメガソーラー対策について、文部科学省、農林水産省、国土交通省、環境省、経済産業省と、様々な観点から見た規制強化への検討に関する資料が掲載されていますので、ちょっと覗いてみると参考になります。

経産省:第1回 メガソーラー対策パッケージの実行に向けた関係省庁連絡会議(2026年3月26日)

いろいろ課題があるんだな、ということがよく分かりますね。メガソーラーの安全性や環境への影響などについて、幅広い観点でより厳しい目が向けられるようになっているのは良いことですよね。再エネの普及と環境保全や安全性の確保。両立できるようにしていきたいものですね。

さて、京都大学の主催で「地域再エネ共同研究シンポジウム」が開催されるのでご案内します。

名称: 第2回 地域再エネ共同研究シンポジウム2026「地域主導型再エネ事業をどう地域再生につなげるか ~『脱炭素先行地域』の試みから学ぶ」
日時: 2026年5月12日(火)14:00~17:00 
会場: 京都大学 
主催: 京都大学
参加費: 無料(意見交換会への参加は5,000円の予定)

主な内容:下記HPより抜粋 

○ 挨拶
諸富 徹(京都大学公共政策連携研究部 教授)
須藤 豊(日本風力開発株式会社 執行役員)

○ 「地域再エネ共同研究プロジェクト」によるプレゼンテーション
 呉 欽華(京都大学公共政策連携研究部 特定研究員)

○ 第1部 基調講演
 磐田 朋子(芝浦工業大学 副学長)

○ 第2部 パネルディスカッション(司会:諸富徹)
 上山 隆浩(岡山県西粟倉村 副村長)
 小出 浩平(陸前高田しみんエネルギー株式会社 会長)
 杉本 裕史(鳥取県北栄町 環境エネルギー課地域エネルギー推進室 室長)

○ 意見交換会

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