カーナビがなかった頃、初めて行く観光地で、目的地は近いと分かっているけど道に迷ったことはないでしょうか。そんな時、前を走っている車のナンバーが地元ではないことに気づいて「お、この人、きっと同じところに行くんじゃないのか?」と思ってついて行ったら無事に目的地に辿り着けたことが何度かあります。そんなことを少し思い出しました。
南極のペンギンが、自分の餌探しがうまくいかなかった時に「今回はあいつらについて行くといいんじゃないか?」と考えて行動しているようなのです。
採餌に失敗したペンギンは仲間の持つ情報を利用して餌場を探す
(国立極地研究所、2026年6月10日)
観光旅行の目的地を探すなどというお気楽な話とは違って、生きるために食えるかどうかという切実な問題です。
国立極地研究所などの研究チームが南極で行った、ペンギンたちの採餌に関する調査です。あるコロニーで繁殖する成鳥の43%にあたる116個体にGPSや深度計を取り付け、彼らがどのように移動し、どこで餌を捕っているのかを詳しく調べたところ、「前回の餌探しがうまくいったかどうか」で、次の行動を決めていることが分かりました。
もし、前回のトリップでたくさん餌が捕れて満足していたら、ペンギンは「自分の経験」を信じて、再び同じ場所へ向かいます。これを「Win-stay(勝てば継続)」戦略と呼びます。一方で、もし餌があまり捕れずに失敗してしまった場合は、自分の経験に固執するのをやめ、出発のタイミングが重なった仲間の後に付いていく傾向が強くなるのです。これは「Lose-shift(負ければ変更)」と呼ばれる生き残り戦略です。
仲間に付いていくことで、ペンギンは「どこに餌があるか分からない」という不確実な状況を乗り越えようとします。自分の知識ではどうにもならない時に、成功しているかもしれない他者の経験を「社会的情報」として活用しているわけですね。
生き残るために他者から学ぶ。逆に言えば、他者から学ぶからこそ生き残ってこられたということですね。気候変動という大きな環境変化に適応しなければならないのは私たちも同じ。他者から学んでいきたいものですね。
さて、持続可能な社会を共創する大学等コアリションなどの主催で「海の未来をつくるアクション」のアイディアコンテストが開催されるのでご案内します。
名称: 海の未来は、きみのアイディアから動き出す。 GOOD FOOD CHALLENGE 2026 ― 全国学生アイディアコンテスト オープン講座「GOOD FOOD TALKS」
日時: 2026年9月14日(月)13:00~16:30
会場: オンライン
主催: 持続可能な社会を共創する大学等コアリション、総合地球環境学研究所、一般社団法人Chefs for the Blue
参加費: 無料
主な内容:下記HPより抜粋
オープニング 浅利美鈴(総合地球環境学研究所・教授)
<Part1 海の学び>
「水産資源と社会 ― 沿岸地域の視点から(仮題)」
牧野光琢 (東京大学大気海洋研究所・教授)
「日本の海と食文化」
佐々木ひろこ(Chefs for the Blue・代表理事)
<Part2 実践編>
「海のためにレストランができること」
前田元(京都「レストランモトイ」オーナーシェフ)× 佐々木ひろこ(Chefs for the Blue・代表理事)
「食のミライを考える小売【SHINANOYA】の取り組み」
岩崎 忠之(信濃屋食品)
「水産・地域課題から始める価値創造の方法」
庄子真樹(宮城大学・准教授)
「GOOD FOOD CHALLENGE2026募集概要」&クロージング
庄子真樹(宮城大学・准教授)・佐々木ひろこ(Chefs for the Blue・代表理事)
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