国立環境研究所 シンポジウムの動画を公開

なんとなく愛嬌があるようにも見えるし、少し怖い気もするものを見つけてしまいました。2020年にアメリカ・コーネル大学の研究チームが、0.1ミリ以下のゾウリムシよりも小さくて肉眼では見えない極小の4足歩行ロボットを作りました。

nature video: March of the microscopic robots (極小ロボットの行進)

半導体の製造技術を応用して、4インチのシリコンウェハー上になんと100万個は作れるそうです。将来的には、注射器で体内に注入してがん細胞の破壊に使ったり、あるいは害虫の駆除に使ったり、さまざまなことに活用できる可能性を秘めています。なんらかの形で脱炭素化にも応用できるかもしれませんね。

ただ、最近このような極小ロボットの開発が進む一方で、環境や健康に対する影響を懸念し、利用についての規制やガイドラインを検討するべきという声もあります。それもそうですよね。体の中に入れたあと、仕事を終えたロボットを出す時はどうするのかな…、とか、畑に散布されたロボットたちはその後どうなるのか…、とか、考えてしまいますもんね。

何はともあれ、様々な課題に対して常に新しいアプローチで臨む姿勢そのものは大切にしたいですよね。

さて、国立環境研究所が2022年6月23日に開催した公開シンポジウム「未来につなぐ世界との絆~持続可能な地球を目指して~」で行われた講演の動画が公開されていますので、ご案内します。

国立環境研究所が取り組んでいる様々な分野の中から、「生物多様性」「地域環境保全」「資源循環」「地球システム」「社会システム」という5つの分野の専門家の話があります。

講演のテーマは以下の通りです。
(1) アジアの生物多様性の保全にむけて ~現状と課題~
(2)モンゴル草原の持続的利用を目指して ~牧草地の牧養力への影響評価~
(3) アジアのごみ処理研究 ~現場の問題解決から国際的な貢献まで~
(4)Lidarで繋がる世界の大気エアロゾル観測 ~アジアの黄砂から南米の火山灰まで~
(5)気候変動対策の共便益効果とは? ~パリ協定1.5℃目標に向けて~講演で使われた資料、さらにはQ&Aまで掲載されていますので、便利です。

詳しくはこちらをご覧ください。